こころと糖尿病との関係~糖尿病がうつ病を引き起こす?~

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こころからだは密接に結びついているという話は様々なところで聞いていると思います。

糖尿病も、こころとの関係は深いと言われています。

 

そもそも糖尿病は神経にも影響を与えますし、自律神経にも悪影響が出てくるとも言われています。

今回はこころと糖尿病との関係性についてお伝えします。

 

 

こころと糖尿病との関係はあるの?

 

 

こころと糖尿病は密接な関係があると言われています。

こころといっても、ここではストレスが糖尿病に与える影響の部分です。

 

現代社会を生きている私たちは毎日何かしらのストレスがあり、そのストレスが一定以上、継続的に続いた場合、様々な悪影響が体に起きてきます。

特に糖尿病の方には大きな影響が出てきます。

 

一番大きな影響としましては「ストレスが血糖値を上げる」ということです。

一定以上のストレスが継続的にかかると、血糖値をあげるホルモンが分泌されます。

 

このホルモンが血液中の糖分度を上げ、インスリンが本来持っている血糖値を下げる力も、下がってしまいます。

つまり、ストレスがダイレクトに血糖値を上げてしまうのです。

 

結果、普通の人が糖尿病になる可能性が上がり、もともと糖尿病の方がさらに悪化することに結び付いてしまうのです。

 

なぜ、ストレスが血糖値を上げるのでしょうか。

これは一説によると人類の大昔のDNAが影響しているといわれます。

 

人類の祖先の時代、狩猟などで猛獣などと闘う際、または違う部族間での争いなどで危機に直面した際(強いストレスが加わった際)、最大限のパワーとエネルギーを生み出すために、人は神経を張りつめ、エネルギーの基となるブドウ糖を体内に増加させるため、血糖値を上げるホルモンを分泌し、その危険に対処するような仕組みになっているからだといわれています。

 

そういえば、以前NHKスペシャルで「キラーストレス」という番組が放映されていました。

ご覧になった方も多いかもしれません。

 

ストレスが、人を死に至らしめる、という番組内容でした。

小さなストレスが積み重なり、その積み重なったストレスが血管を破壊し、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすということが、最新の研究で判明された、というのです。

 

仕事などでストレスの多い職場の方は、糖尿病になりやすい、ということかもしれません。

 

 

うつ病と糖尿病

 

 

実はうつ病と糖尿病とも大きな関連性があると言われます。

上記のようにストレスそのものが直接血糖値を上げることもありますし、逆に糖尿病という事実がストレスとなり、うつ病などの精神疾患を生み出してしまうこともあります。

 

実際に、2型糖尿病の方はうつ病の発生確率は高く、一般の発生確率が約10%のところ、2型糖尿病の20~30%がうつ病を発生させているという数字もあります。

一般の方と比べても2倍以上、うつ病を発生させる可能性があるのです。

 

それでは、なぜうつ病と糖尿病との関係が深いのでしょうか。

まだはっきりと研究で解明できているわけではないのですが、可能性が高いところとしては以下があげられます。

 

①糖尿病患者とうつ病患者の年齢や性格、環境が近い

②糖尿病発生による気持ちの落ち込みと食事制限

③薬による影響

 

以上が糖尿病の方がうつ病を発症する可能性が高い理由だと言われています。

一つずつ見てみましょう。

 

 

①糖尿病患者とうつ病患者の年齢や性格、環境が近い

 

 

そもそも2型糖尿病患者となる方の年齢や性格などが一般社会の中でもストレスを受けやすいからとも言われています。

 

2型糖尿病患者は40代~60代の方が多く、こういった方々は、会社でも重要なポジションを任されたり、責任のある仕事が増えてきます。

当然、残業も増え、管理職としても会社では多くのストレスがかかる年代となります。

 

例えば、40代のメタボリックシンドロームの方が仕事が忙しい、そして運動不足となった場合、やはりストレスを受けやすく、またストレスを軽減することができにくいことも考えられます。

 

こういった、年齢や環境が糖尿病とうつ病の重複患者が多いことに結び付いているのかもしれません。

 

 

②糖尿病発生による気持ちの落ち込みと食事制限

 

 

糖尿病を発症することで「なぜ糖尿病になってしまったのか」と自分を責めたり、「どうしてもっと生活に気をつけなかったんだろう」と悔やんだりして気分が落ち込んでしまうことがあると言われています。

 

また、もともと2型糖尿病患者の方がメタボリックシンドロームと合わせもつ方が多いと言われていますが、そのような方々は食べることに強い興味関心を持っている方も多いと考えられます。

 

その方々がいきなり食事制限を受けることで、普段食べたいものが食べられないということがストレスを生み出してしまうこともあるようです。

 

中には食事一日の中でも一番の楽しみという方は、食事そのものがストレス発散の手段となっている方も多いのではないでしょうか。

食事という、ストレス発散の方法を一つ失うことで、通常の生活内でのストレスが急増してしまう方もいると考えられます。

 

このように糖尿病を発症したという自責の念、そして食事制限によるストレスでうつ病を発症してしまう可能性が高くなってしまいます。

 

 

③薬による影響

 

 

そして3つ目は、「薬による影響」です。

特に糖尿病の方は血糖値を下げる薬を医師より処方されることとなります。

実はこの薬が一部影響が出る可能性があるのです。

 

私たちの脳は体全体のブドウ糖の約20%を消費していると言われています。

脳はものすごく多くのブドウ糖を必要としているところなんですね。

 

ところが、糖尿病患者の多くの方が血糖値を下げる薬を処方され、強制的に血糖値を下げることとなります。

 

血糖値をコントロールする、と簡単には言いますが、個人個人により大きな幅がありますので、実際は難しいものではないでしょうか。

医師としても、なかなか最適な薬の量をコントロールし続ける、ということも難しい時間帯なども発生します。

 

その時間、脳へ十分なブドウ糖が供給されないということが起こる可能性があります。

脳のブドウ糖が足りなくなった場合、イライラしたり、集中できなくなることがあります。

 

これが続いてしまうと気分がふさぎこんでしまったり、不安や心配が増幅され、うつ病を発症させてしまうきっかけをつくるという可能性があるのです。

つまり、低血糖の状態が長時間継続してしまうことで、うつ病のきっかけを作ってしまう可能性がある、とも言えそうです。

 

 

まとめ

 

 

こころとからだの問題は、一定の関係性があると言えそうです。

糖尿病が先か、心の問題が先か、まるで鶏と卵の問題のようですが、どちらが先であっても、心と体いずれにも悪影響となって表れてくるかもしれません。

 

糖尿病も、心の問題も、初期症状は分かりづらいと言われています。

初期症状はなかなか気づくことは難しいのではないでしょうか。

 

ストレスも、そして、糖尿病も、自らの心と体の少しの変化にも敏感に感じられるよう、常に意識したいものですね!

 


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