冠動脈バイパス手術、8時間の大手術!!~術後の合併症のリスク~

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私は2型糖尿病から心筋梗塞狭心症を発症。

カテーテル手術治療を受け、今でも心臓の冠動脈にはステント(網状のステンレス金属)が入っています。

 

同じく、私の父(70代)も糖尿病からくる動脈硬化から狭心症を発症。

心臓の冠動脈3本全てに異常が見られ、合計4か所の冠動脈が詰まっている状況でした。

 

父が実施した手術、それが冠動脈バイパス手術。

なんと8時間の大手術でした!

 

70代の父にとって負担の大きい手術となりました。

 

 

カテーテル手術と冠動脈バイパス手術について

 

 

父が糖尿病から発症したのが、動脈硬化による狭心症。

私の狭心症とほぼ同じ状況でした。

 

私の場合、心臓3本の冠動脈のうち、2本の血管閉塞。

父は3本とも閉塞状態でした。

 

 

父の場合、あまりにも心臓の冠動脈全般に異常が見られたため、カテーテル手術ではなく、「冠動脈バイパス手術」を受けることとなりました。

 

私のカテーテル手術の場合、右腕の手首当たりの血管から、血管内に細い針金を通し、心臓の冠動脈部分を開胸せずに、治療を行う手術です。

手術時間は1時間弱。

術後、2日で退院できる、比較的簡易な手術で無事成功しました。

 

一方、私の父の「冠動脈バイパス手術」は開胸手術。

冠動脈バイパス手術はカテーテル治療と違い、複数の冠動脈、複数の血流遮断箇所を持っている場合に、この手術が適用されます。

 

 

冠動脈バイパス手術は全身麻酔による手術。

手術時間は通常4~5時間ほど。

 

自身の足や肺近くの血管を、心臓冠動脈部分に代替活用する手術で、胸骨をのこぎりで切り、心臓冠動脈を回復させる手術です。

1~2%ほどは死に至る可能性がある、大手術です。

 

私の父の場合、無事成功しましたが、手術時間はなんと8時間!!

朝10時に病室を出て、11時から手術開始、16時頃に終わる予想をしていたのですが、なんと終わったのが19時。

 

11時から17時までかかったのです!

待つほうも大変ですが、手術を受ける人、手術をする人、その手術をサポートする人。

全ての人が大変な手術でした。

 

 

8時間に及ぶ大手術!!

 

 

通常4~5時間ほどの手術が、なぜ8時間になったのか。

それが、3本の冠動脈すべてを治療して頂いたからです。

 

当初、血管3本のうち、2本3か所のみ、治療し、1本の血管(右側の血管)は治療しない方針でした。

理由は、重要な2本の血管修復に注力するためでした。

 

右側の冠動脈が心臓全体のカバーしている部分は比較的小さく、全体の影響が少ない血管を放置し、その分、重要な2本を完全に治療することを選択していたからでした。

 

しかし、私の父が、どうせ一度開胸手術を行うのであれば、可能な範囲で3本目の右側の血管も治療できるのならばお願いします、と伝えていました。

 

 

担当医の方は、その意向をくみ取っていただき、左側2本のバイパス手術を終えたのち、右側の3本目の血管を治療していただきました。

結果、当初4~5時間予定の手術時間が、8時間にまで伸びたのでした。

 

合計3本、4か所の治療は無事成功。

長丁場でしたが、安堵した瞬間でした。

 

 

思いがけない合併症?!

 

 

ところが、一つ、思いがけないことが起こりました。

通常、冠動脈バイパス手術は術後、集中治療室から、翌日には一般病棟に移るのが、一般的でした。

 

私の父の場合、19時頃手術を終え、翌日午前中には一般病棟に行く予定でしたが、翌日の午後になっても集中治療室から出られないのです。

理由は呼吸困難

 

咳などが激しく、一時呼吸困難にも陥り、集中治療室から出られない、との連絡が入ります。

術後、24時間経っても、酸素マスクは外れず、常時看護師の方が見張っている必要がありました。

 

どうも、肺合併症を引き起こし、肺炎の状態になっているようだ、という説明がありました。

さらに、誤嚥(ごえん)も加わった可能性もある、とのことでした。

 

結果、一命をとりとめ、一般病棟に移ったのは術後2日経過した、翌々夕方近くでした。

それでも、まだ危険性が残るということで、最悪の場合、深夜でも家族の方に来ていただく可能性がある、と伝えられました。

 

手術自体は成功したものの、その術後の合併症が、本人を苦しめることとなりました。

肺合併症は、長時間手術を実施した場合、発症する可能性があるとのことでした。

 

 

なぜ、肺合併症となったのでしょうか?

 

 

肺合併症の理由。

 

それは、患者が長時間横の姿勢でいるため、痰などがのどや食道のあたりに残ってしまい、その痰などが肺に入ってしまうことから引き起こされます。

 

全身麻酔による神経麻痺も一部関与があるようで「反回神経麻痺」(はんかいしんけいまひ)と言われています。

 

長時間手術の術後、からんだ痰などは吸引機などで口から吸いだすケアをしますが、それでも、痰や、術後の食事の際に、肺に入ってしまったため、肺合併を引き起こしてしまったのです。

 

長時間の大手術の場合、その手術のみを意識してしまい、合併症などのリスクに目がいかないことも多いのかもしれません。

 

なお、冠動脈バイパス手術では以下の合併症のリスクがあるそうです。

心不全(周術期の急性心筋梗塞などを含む)
出血
・脳梗塞等の脳合併症(てんかん発作も含む)
不整脈(致死性不整脈を含む)
腎不全(まれに透析が必要になる場合があります)
感染(局所:創部等、全身:肺炎、敗血症等)
・胃潰瘍や消化管出血などの消化器合併症
・その他(偶発症)

 

改めて考えさせられた、3つの教訓

 

 

そういえば、私の父の場合、手術後、心臓付近の出血のリスクを担当医が仰っていました。

手術部分近辺には術後、パイプがつながっているのですが、そのパイプから出てくる出血量を常に看護師がチェックしてました。

 

尿道もパイプにつながっているのですが、この尿の量も大事だとも、仰っていました。

 

いずれにしても、長時間にわたる大手術の場合、手術そのものも大事ですが、その手術から派生する合併症は、非常に留意する必要がある、そう感じた父の手術でした。

 

父の冠動脈バイパス手術から得た教訓。

 

糖尿病は本当に怖い病気であること。

私も、この冠動脈バイパス手術の可能性があった事実から鑑みて、本当に気を付けるべきだと改めて実感したこと。

 

そして、改めて、心臓への手術は大きな負担、リスクがあること。

 

最後に、術後の合併症リスクを理解し、医師や看護師とのコミュニケーションをしっかりと取っていくこと。

 

この3つ、改めて考えさせられました。



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コメント

  1. koko より:

    糖尿病ってすごく怖いのですね。実感しました。ありがとうございます!ブログ楽しみにしてます

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